忍者ブログ
彼女との最初の出会い
[1]  [2
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


僕は詰まった。
一瞬頭が動転して、思いもよらない言葉が出た。。

あれだよ。ほら・・・
なんていうかな。。
初恋の人ときた思い出の地なんだ。

へー、そうなんですか。
それでわざわざこんなところまで。。
でも、珍しいですね。。
こんなところをデートに選ぶなんて。
ここ何にもないところなのに。。

僕はいまだ高鳴る鼓動を押さえつけるのに必死だった。

何もないからいいんですよ。。

彼女は気づいているのだろうか?
僕の顔色が・・・
僕の・・・

がおかしいことに・・・
PR


彼女は言った。

こんなところで何してるんですか??

とてもありきたりな、やさしく、生きてることを実感させるような、そんな言葉だった。。。

い、いや、なんでもないよ・・・

僕はこう答えるしかなかった。
今まさに死のうとしていたのだから。。。。

そうですか。ならよかったのですが。

明るい笑顔をして、僕に言った。

そして、顔をうつむけてさらっといった。

このあたり、自殺する人が多いんです。。。

僕はどきっとした。。。まさしく・・・だと、思ったから。。。。
変な汗がでる。。。

ですので、もしかしたらそうなのかな、と思って。。。
私の思い過ごしでしたね。。。
で、何しにいらしたんですか??



そう・・・

彼女との出会いは・・・

あの橋の上。。

自然に囲まれた、あまり人が通らないような橋の上。。

あの日僕はあそこで人生を終える予定だったんだ。。

人生を・・・僕の人生を・・・自分の手で・・・

そこに彼女が通りかかった。

それが僕と彼女の最初の出会いだった・ ・ ・
忍者ブログ [PR]

material by: